柏 秀樹 OFFICIAL BLOG
ヒデキの部屋
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ひとりごと…
避けられる事故で怪我をしている場合ではない。
かならず1年に最低でも1回、KRSはファースエイド(FA)講習を行っている。ABSなど機械的な技術装備によるものが1次安全(アクティブセーフティ)と言われ、事故が起きた時のダメージを軽減するエアバッグなどの装置が2次安全(パッシブセーフティ)といわれる。そして事故が起きた後の2次被害災害防止が3次安全(フォローセーフティ:私の勝手な造語)と考えている。その3次安全にはFAが含まれる。傷病者を助けに行く人がリスキーな行動に出ないような行動規範を確認し、そして傷病者への最善の措置を行い、一刻も早く救急のプロへ傷病者を引き渡すことがKRS流FA講習の目的だ。そしてFA講習を受講することで「家族や友人あるいは他人が何かあったときに自分が役立つことだけではなく、心肺蘇生や止血などの練習を通して生身の人の命の重さ、そして自分の命の所在も改めて強く実感する場になると思っている。頭でわかっているだけではなく、直に、より現場に近いシミュレーションを重ねてくことで、「事故を起こさない自分を創造する」ことになる。つまり、FAは人のためになるだけではなく、自分自身のためになることだと思う。これが私の考える0次安全だ。1次や2次安全が進化するほど、人は1次2次に依存心を強くして行く。それは人、ひいては人類の不幸につながって行きかねない。たとえシミュレーションであっても実作業を伴う0次安全講習が欠かせない。この度の東北関東大震災の被害に見舞われた方々は、昔に受けた甚大な被害を忘れず普段からトレーニングを重ね、相応の対策を講じてきた。そのいくつかの方法が完璧ではなかったかもしれないが、もしもトレーニングや準備を軽視していたら、もっと大きな被害になっていたことだろう。事故や災害は避けられるものと避けられないものがある。そして頭でわかっているだけではどうにもならないことを、謙虚に受け止め、その時を想定してアクションを起こし、継続して練習や装備の充実をこれからも図っていきたい。ファーストエイド講習をお願いしているLFSAサポートチーム中尾先生・山口先生から、講習後にいつも講習の報告書とお礼の手紙を戴いている。ライダーである前に、高い志を持って行動を起こす真の勇者からのお便りとして、いつも有り難く読ませてもらっている。
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