柏 秀樹 OFFICIAL BLOG
ヒデキの部屋

  • ひとりごと…

いよいよKRSがスタート!

09−1−7。うーん朝からきっちり晴天!晴れ晴れ最高気分の南横浜でKRSことカシワヒデキ・ライディング・スクールがいよいよスタートしました。
正直と〜っても嬉しいです!

いろいろな方の励ましがあって、やっと実現できたからです。

まあ、今回は「初めてのブログ」ということで長めの文章になります。で、いきなりなんですがKRSは「速さ」よりも、世界のどんな道にも通用し、世界のどんなバイクも楽しめる「上手い走り」を目指しているんです。このなかには「安全と楽しさ」がふくまれているのですがKRSのトレーニングは、けれどもシンプルなのです。

 動作を単純化して簡単な次元から積み上げて確実性を増す。確実になったところで他のテーマを組み合わせて再度セルフチェックしてみる。できなかったら問題点を把握し、最善の改善策を練って実行する。そしてふたたび技術を複合化していく。たったそれだけです。

小さな子供が積み木を重ねて高くしていき、ある高さまでいくとグラグラ。そしてあえなく壊れてしまうことが多いのですが、KRSは違います。つまりスタートの前に確認すべきことをちゃんと確認し、積み上げる最中も対応策を練りながら進めて、ふらついたときも早めに気がつく形で「積み木」をやります。本当の「積み木」では怪我をしないけれどバイクはわずかなミスでも大問題になりやすし、バイクは一般交通社会という社会参加があるのですから。
むやみやたらに根性や度胸や体力だけの反復練習はしませんが、ちょっと愛嬌は使います。というか笑顔もセットでやるという方式です。

 でね、話は大きく脱線するんですが、ごくたまにいるんですよ。チョー意地の悪い方が。たとえばクラッチを使わないフルステア状態でステップが地面に当たるまでのフルバンクのUターンをやってくれ!柏 秀樹ってそれが特技なんだろ?それが見たいのじゃ!などと注文をしてくれるわけです。嬉し〜いじゃありませんか!と笑顔だけど・・・。
 

だってCBR1100XX(XXはダブルXとか俗にバツバツなどと呼びます。すでに生産されていません)というバイクなんですよ、これが。それを知っていて私に失敗させようとしている、としか思えない。だって前後輪連動式ブレーキのバイクなんですよ。皆さん、わかりますこの意味?

 たとえばリアブレーキペダルだけを踏んでもフロントブレーキが掛かってしまう。だからフルバンク・フルステア中に、このブレーキペダル操作が他のバイクよりも何倍もシビアになるのです。強く踏むとフロントブレーキがギューと掛かって一気にバタンと倒れるのです。この「一気」は想像したくないぐらいに「急」なんです。普通の前後輪が別々に作動するタイプとは異なる「急」があるのです。

 イメージしてください。皆さんがハイスピードコーナリング中にフロントブレーキを強くガツンと掛けますか?かけないでしょ?というかそんな怖いことできないですよね。これと似ているけれど同じではないが、怖いという共通点がある。
 

 はい、XXで一応やりましたが、もう2度とやりたくない。これが本当の××(バツバツ)ってやつです。もう見栄を張る気もありません。安全なことだけをきっちり伝える。すぐに公道で役立つ安全技術を、その夕方には具体的に持って帰っていただくことを最優先する。危険性を敢えて避けて、それでも十分に安全で楽しいことを率直に楽しむ。役に立つことを優先し、見せるためだけのことは「やらない勇気」をもって新生KRSを始めたのです。

ちなみにホンダの前後輪連動式ブレーキはすでに大幅に改善されていて低速走行時のリアブレーキ操作でのUターンなどの扱いやすさをきっちり確保した構成に進化していますのでノープロブレム。それでも上手くできないときはKRSへどうぞ!とやっぱ宣伝か。

あの時のCBRの方へ、

KRSが開校したのだから、邂逅(かいこう)気分でまた来て欲しいなあ。なんて駄洒落を言っている場合ではない。あれから時が経ち、相応に成長進化している私を見て学ぶことがきっとあります。

バイクは人と人の気持ちをつなぐ「コミュニケーションツール」。

そしてある時は勇気や元気を生み出してくれる「走るビタミンC」。

「乗っているこの瞬間を大切に思い」「あの時」も愛おしく大切に思い出したくなる。

そんな前向きな気持ちになるバイク、人生を豊かにしてくれるバイクが、好き。

記念すべきKRS第1回目を受講していただいた方、ありがとう。

正月明けだから仕事が休めないので受講できなかった方も、

やっぱりきちんと基礎テクニックと考え方を大切に育んでいきたい方も、

笑顔でお待ちしています。

                 KRS校長 柏 秀樹