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すでに全ドライバーの5%超が認知症。

<運転免許更新>「認知症疑い」判定増 医療側の態勢に遅れ

毎日新聞 10月22日(火)8時32分配信

<運転免許更新>「認知症疑い」判定増 医療側の態勢に遅れ

高齢運転者の認知症検査の流れ

超高齢社会が進む中、「認知症問題」が交通取り締まりの大きな課題になっている。今年度から免許更新時の認知機能検査の内容が変わり、「認知症疑い」と判定される高齢者の増加が予想されるからだ。認知症が疑われれば、確定診断のために「臨時適性検査」を受けなければならないが、医療側の態勢が整っておらず、各都道府県警は対応を迫られている。

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宮崎県えびの市で昨年11月、男児3人をはねて逃走したとされた男(76)が道交法違反(ひき逃げ)容疑などで逮捕された。男は裁判で「認知症のため事故当時は心神耗弱の状態にあった」と主張。しかし宮崎地裁都城支部は「認知症の症状は認められるが、交通ルールや安全確認の必要性の認識などの能力に問題はなかった」などとして懲役1年2月(求刑・懲役2年)の実刑判決を言い渡した。

認知症は認知機能が低下する病気。空間が把握できず、対向車線に出たり、記憶障害で事故を起こしたことさえ忘れ、ひき逃げをしてしまうケースもある。このため、満75歳以上の人は運転免許の更新時に認知機能検査が義務付けられている。

認知症が疑われる「認知機能低下」と判定された上で一時不停止など特定の違反をすると、確定診断のための「臨時適性検査」を受けなければならない。ここで「認知症」と診断されると免許は取り消される。取り消し前に自主返納するケースも多い。えびの市のケースも男が早い段階で「認知症」と診断されていれば、免許を取り消されたり、自主返納したかもしれない。

この制度は2009年6月に導入されたが、今になって警察側が対応を急いでいるのは検査方法が変わったためだ。今年4月と9月の改正で、従来よりも「記憶力重視」へと変更。その結果、「認知機能低下」の判定が増えると見込まれている。

既に九州・沖縄・山口各県警の多くが取材に対し「増えている」と回答し、大分では改正前の2倍に膨らむと予測。熊本では「認知機能低下」とされた人が今年8月には16人だったが、9月は62人(暫定値)。今月は現時点で100人弱という。長崎県警担当者は「高齢者の免許保有率が上がっている背景もある。高齢者が多い郡部では切実な問題だ」と話した。

判定増加で問題になるのが臨時適性検査の担い手となる医師の数だ。専門医だけでは足りず、かかりつけ医の役割が重要になるが、認知症患者を診る機会の少ないかかりつけ医に診断は難しい。しかも患者から「先生に免許を取り上げられた」と被害者意識を抱かれかねず、消極的な医師もいる。打開策はなかなか見いだせない。

注目されているのが大分県警と同県医師会の取り組みだ。情報共有など連携強化を進めるため、警察と医師会が地区ごとに連絡会議を設置。県警はここで地域のかかりつけ医に検査方法変更の経緯などを説明し、医師会側は具体的な認知症の症状を紹介するほか、県内の医師に認知症への関心を高めてもらおうと活用している。

県警運転免許課の山本満彦警部は「これが超高齢社会への対策の一助になれば」。県医師会の釘宮誠司常任理事は「日ごろからよく知っているかかりつけ医だからこそ、本人や家族に認知症を分かってもらい、自主返納を勧めることもできる」と、他自治体への広がりを期待する。【浅川大樹】

というヤフーニュースだが、全ドライバーの5%を超える人がすでに認知症になっているらしい。そしてこの数値は時間の経過とともに増えて行くのは確実。
運転免許試験や更新時での対策改善や医療対策の充実も大切だが、
認知症の行動パターンを、免許取得時や免許更新時、さらには免許取得後の一般安全講習、もっといえば小中学生の義務教育の段階でも最低限知っておくべき社会現象の知識として取り込むべき状況にあるのではないか。
認知症ドライバーによって、若い世代・一般ドライバーやライダーなどが犠牲にならないようにするべき、と思うからだ。
すでに一部の学者が、認知症の行動パターンを調査研究中らしいが、大切なことはその重要なデータをいかに、現場の交通教育や義務教育の中に効率良く折り込むか、に尽きる。

既存の講習を受けるだけでは、すでに対応できない事故実態が多くあることをわれわれは認識して、行動を起こすしかない。